締めの挨拶のスピーチはどう述べる?例文付きで解説!
会社の忘年会や歓送迎会で、急に締めの挨拶のスピーチを任されて困ったことはないでしょうか。会の流れを引き締める大切な役割だけに、何を話せばよいか迷う方は少なくありません。
本記事では、締めの挨拶の基本構成・定番フレーズ・場面別の例文を順序立ててご紹介します。ビジネス宴会から打ち上げまで、すぐに使える文例を揃えていますので、自信を持って壇上に立てるようになります。
この記事で分かることは次のとおりです。
- 締めの挨拶と中締めの挨拶の違い
- スピーチの基本構成と話す順番
- 忘年会・歓送迎会など場面別の例文
- 一本締めや三本締めなどの作法と避けたいNG表現
締めの挨拶のスピーチで押さえる基本構成
締めの挨拶のスピーチは、宴会全体の印象を左右する重要な場面です。長すぎず短すぎず、参加者全員が気持ちよく散会できる流れを意識することが基本となります。
まずは中締めと本締めの違いから、構成の流れ、定番フレーズ、手締めの作法までを順番に確認していきましょう。型を押さえれば、突然指名されても落ち着いて対応できます。
締めの挨拶と中締めの挨拶の違い
締めの挨拶のスピーチを理解するうえでまず押さえたいのが、「締め」と「中締め」の役割の違いです。両者を混同すると、宴会の流れを乱す原因になりかねません。
中締めは、宴会の途中で一区切りを付けるための挨拶です。所要時間の半分を過ぎ、参加者の中に「次の予定がある」「早めに帰りたい」という方が出てくるタイミングで行われます。これにより、退席者と残留者の双方が気まずさなく次の行動に移れるようになります。
一方、締めの挨拶は宴会全体を正式に終了させる閉会宣言の役割を持ちます。会のクライマックスに位置し、感謝・振り返り・締めくくりの言葉で構成されるのが一般的です。中締めとは違い、これ以降は散会となる前提で話を組み立てます。
取引先を交えた接待などでは、会の最後まで来客に気を遣わせない配慮として、自社の人間が締めを担当するのが慣例とされています。場面ごとの役割を理解しておくと、不安なくスピーチに臨めるでしょう。
中締めと本締めを両方行うのか、本締めだけにするのかは、会の規模と退席者の有無で判断します。少人数で全員が最後までいる飲み会では本締めだけで十分ですが、20名を超える宴会では中締めを挟むと運営が安定すると言えます。
中締めの目安は開始から1時間半〜2時間後、本締めはお開きの直前です。司会と幹事で事前に時刻を共有しておくと進行がスムーズになります。
締めの挨拶のスピーチの基本構成と順番
締めの挨拶のスピーチは、「自己紹介→感謝の言葉→会の振り返り→締めの言葉→手締め」という5ステップで組み立てるのが基本です。順番を守るだけで、まとまりのある挨拶に仕上がります。
冒頭の自己紹介では、所属部署と名前を一言で述べます。「ご指名にあずかりました○○部の○○です」のように簡潔に始めると、聞き手も自然に意識を向けてくれるでしょう。
続いて感謝の言葉を述べます。参加者だけでなく、幹事や場を提供してくれた相手にも触れると、行き届いた印象になります。「本日はお忙しい中ご参加いただきありがとうございました」が基本形です。
会の振り返りでは、当日の出来事や雰囲気を1〜2文で表現します。「久しぶりに顔を合わせ、和やかな時間を過ごせたことと存じます」のように、参加者の体験を肯定する一言を入れると一体感が生まれます。
| 順番 | 項目 | 例 |
|---|---|---|
| 1 | 自己紹介 | ○○部の○○です |
| 2 | 感謝の言葉 | 本日はお集まりいただきありがとうございました |
| 3 | 会の振り返り | 和やかな時間を過ごせました |
| 4 | 締めの言葉 | ○○の発展と皆様のご活躍を祈念して |
| 5 | 手締め | 一本締めで締めさせていただきます |
締めの言葉では、会社の発展や参加者の健康・活躍を祈る一言を添えます。最後は手締めへつなげる宣言で結び、参加者と呼吸を合わせて締めくくりましょう。
所要時間は全体で1分30秒前後を目安にすると、聞き手を疲れさせずに済みます。原稿を作成する際は400字前後で収めるよう調整し、本番では少しゆっくり目に話すと丁寧な印象になります。
締めの挨拶のスピーチで使える定番フレーズ
締めの挨拶のスピーチには、繰り返し使われる定番フレーズがいくつかあります。これらをパーツとして覚えておくと、シーンを選ばず応用できるため、いざという時にも慌てません。
冒頭で場の雰囲気を引き締めるフレーズとして「宴もたけなわではございますが」「皆様、盛り上がっているところ恐縮ですが」が定番です。会話が続いている空気を一度静め、注目を集める効果があります。
謙遜の言葉では「僭越ながら」「不慣れではございますが」が広く使われています。立場の上下にかかわらず添えやすく、丁寧な印象を作る言葉と言えるでしょう。挨拶の敬語選びに自信がない場合は 挨拶の敬語の使い分け も参照しておくと安心です。
結びの祈念フレーズには、「皆様のますますのご健勝とご活躍を祈念いたしまして」「会社のますますの発展を願いまして」などがあります。社外向けの場では「貴社のさらなるご発展」とアレンジするのが定石です。
手締めへ移る合図には「それでは、一本締めで締めさせていただきます」「お手を拝借」を用います。参加者がリズムを合わせやすいよう、はっきりと発声するのがポイントです。
一本締め・三本締めの作法と使い分け
締めの挨拶のスピーチでは、最後に手締めを行うのが日本のビジネス宴会の慣習です。一本締め・一丁締め・三本締めには明確な違いがあり、場面によって使い分けが求められます。
一本締めは「いよーお、パパパン パパパン パパパン パン」と、3・3・3・1の合計10拍で行います。最も広く使われる作法で、社内の懇親会から取引先の接待まで幅広く対応できる万能な形式です。
一丁締め(関東一本締め)は「いよーお、パン」の1拍のみで終わるシンプルな形式です。深夜や住宅街など大きな音を出しにくい場面、または短時間で締めたい打ち上げなどで重宝されます。
三本締めは、一本締めを3回繰り返す最も格式高い形式です。創立記念や竣工式、結婚披露宴の二次会など、めでたさを強調したい場面で選ばれます。所要時間が長くなるため、会場の規模や参加者層も考慮しましょう。
手締めの直前には「お手を拝借」「ご唱和ください」と全員の動作を揃える掛け声を入れます。会場が広い場合はマイクから少し離れて発声すると、音が割れずに伝わります。
近年は職場の多様化により、手締めを行わずに終わる宴会も増えています。社風や参加者の慣れによって柔軟に判断し、無理に伝統的な作法を押し付けないことも、現代の幹事に求められる感覚と言えるでしょう。
手締めを省略する場合は、「皆様、本日はありがとうございました。お気をつけてお帰りください」とゆっくり締めくくれば十分です。場の空気を読みつつ、参加者全員が満足して退場できる形を選ぶことが何より大切です。
締めの挨拶のスピーチで避けたいNG表現
締めの挨拶のスピーチでつまずきやすいのが、無意識に使ってしまう不適切な言い回しです。場の空気を壊す表現は事前に確認し、別の言葉に置き換えておくと安心です。
NG例:「終わる」「閉じる」「最後に」など、別れや終わりを直接連想させる忌み言葉。「乱れる」「冷める」「失敗」など、宴会の雰囲気を損なう表現も避けます。
OK例:「お開きの時間が近づきました」「結びとさせていただきます」「ますますのご発展を祈念いたしまして」のように、前向きで上品な表現が望ましいでしょう。
内輪ネタや特定の人だけに分かるエピソードも、聞き手を選んでしまうため締めの場面には不向きです。挨拶の内容は誰にでも伝わるシンプルな言葉でまとめるのが基本だと言えます。
時間配分にも注意が必要です。1〜2分を超える長いスピーチは聞き手の集中を切らせ、せっかくの締めの効果が薄れてしまいます。原稿を読む場合は前もって時間を計っておくとよいでしょう。
飲酒の場では声が小さくなりがちですが、締めは会場の隅まで届く声量が求められます。マイクがある場合は事前に音量を確認し、お腹から声を出す意識を持つことが大切です。
シーン別の締めの挨拶スピーチ例文
ここからは、よくある宴会の種類ごとに締めの挨拶スピーチの例文をご紹介します。文面はそのままでも、自社や参加者の名前を入れ替えてアレンジしても構いません。
場面の雰囲気に合わせ、フォーマル度と長さを調整しながら参考にしてください。最後にスピーチを成功させるための実践ポイントもまとめています。
忘年会・新年会の締めの挨拶スピーチ例文
1年の区切りや始まりを意味する忘年会・新年会では、過去への感謝と未来への期待を盛り込むのが王道です。社内行事であれば、会社全体の話題を取り入れると一体感が生まれます。
ご指名にあずかりました営業部の○○でございます。
宴もたけなわではございますが、お開きの時間が近づいてまいりました。
本日はお忙しい中、忘年会にご参加いただき誠にありがとうございました。
本年は皆様のお力添えにより、無事に一年を終えることができました。
来年も会社のますますの発展と、皆様のご健勝・ご活躍を祈念いたしまして、一本締めで締めさせていただきます。
それでは、お手を拝借——いよーお、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン。
ありがとうございました。
新年会の場合は「本年もどうぞよろしくお願いいたします」を最後に添えると、来期に向けた前向きな空気で締めくくれます。年頭の場では、社長や役員のスピーチに重なる表現を避ける配慮も欠かせません。
忘年会の場合は1年の労いを中心に、新年会の場合は抱負への期待を中心に組み立てるのが定石です。参加者の役職や年齢層を踏まえ、フォーマル度合いを微調整するとさらに磨きがかかるでしょう。
歓送迎会の締めの挨拶スピーチ例文
歓送迎会では、送る側・迎える側の両方への配慮が求められます。送られる方への感謝と新メンバーへの期待を、バランスよく盛り込むのがポイントです。
僭越ながら、私、○○部の○○が締めの挨拶をさせていただきます。
本日は、長年お世話になりました○○課長を温かくお送りし、また新たに加わってくださった○○さんをお迎えする会にご参加いただき、誠にありがとうございました。
○○課長のこれまでのご指導に心より感謝申し上げますとともに、新天地でのご活躍をお祈り申し上げます。
○○さん、これから一緒に働けることを楽しみにしております。
それでは、皆様のさらなるご発展を祈念しまして、一本締めで締めさせていただきます。
役職者や上司を送る場では、上司の人柄やエピソードを軽く織り込むと心のこもった挨拶になります。同様に 昇進挨拶のユーモアの入れ方 も参考にすると、堅すぎないスピーチを組み立てやすくなるでしょう。
懇親会・接待の締めの挨拶スピーチ例文
懇親会や接待の場では、取引先や来客への感謝が中心となります。自社の利益や内輪話には触れず、相手との関係性を尊重する内容に絞ると好印象です。
本日はお忙しいところ、私どもの懇親会にご出席いただきまして、誠にありがとうございました。
お陰様で、日頃なかなかお話できない皆様と親睦を深める貴重な機会となりました。
今後とも変わらぬお引き立てを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
貴社のますますのご発展と、皆様のご健勝を祈念いたしまして、一本締めで締めさせていただきます。
接待の場では、相手に最後まで挨拶の負担をかけないよう、必ず自社側が締めを担当します。料理や会場の感想に触れることで、会の雰囲気を肯定的に締めくくれると言えます。
食事会の余韻を残したまま散会となるため、声の大きさは控えめでも丁寧さを最優先しましょう。手締めは一本締めまたは一丁締めが無難で、三本締めは大規模な祝賀色のある接待に限ります。
取引先側に締めを依頼された場合は、丁寧にお断りするのがマナーです。「私どもの会でございますので、こちらで失礼させていただきます」と丁重に伝え、自社内で対応しましょう。新年の挨拶でも同様の配慮が求められるため、新年の挨拶を友達に送る場面 と社外向けの違いを整理しておくと、判断に迷いがなくなります。
結婚式・祝賀会の締めの挨拶スピーチ例文
結婚式の二次会や祝賀会の締めでは、祝意とゲストへの感謝が中心テーマになります。忌み言葉の使用には特に注意が必要で、事前に原稿を見直しておくと安心です。
皆様、本日はお忙しい中、○○さんと○○さんの結婚をお祝いするためにお集まりいただき、誠にありがとうございました。
お二人の門出にふさわしく、和やかで温かな時間を皆様と共有できましたこと、幹事一同心より感謝申し上げます。
○○さん、○○さん、これからの末永いお幸せをお祈り申し上げますとともに、お二人を支えてくださる皆様のご健勝を祈念いたしまして、三本締めで締めさせていただきます。
祝いの席では「終わる」「切る」「別れる」などの忌み言葉を避け、「結ぶ」「お開き」「結びとさせていただきます」に置き換えます。挨拶後に新郎新婦から一言ある場合は、簡潔に話して場を引き渡しましょう。
祝賀会の規模が大きい場合は、進行係や司会と事前に台本を擦り合わせておくと安心です。スピーチの順番や手締めの形式まで確認しておけば、本番で慌てる場面を減らせます。
カジュアル飲み会・打ち上げの締めの挨拶例文
カジュアルな飲み会や打ち上げでは、堅苦しくない軽やかなトーンを選ぶと参加者の気分にも合います。一丁締めを選んで、テンポよく散会するのがおすすめです。
皆様、長時間お疲れさまでした。
プロジェクトの完走、本当にお疲れさまでした。チームの皆さんのおかげで無事ゴールできました。
今夜はゆっくり休んで、また来週から元気に集まれることを楽しみにしています。
それでは、お手を拝借——いよーお、パン。
ありがとうございました。
打ち上げの場では、難しい敬語よりも素直なねぎらいの言葉が共感を得やすくなります。参加者の年齢層や雰囲気に応じて、ユーモアを混ぜるのも有効でしょう。
ただし、社外の方や上席の方がいる場合は、フォーマル度を上げる必要があります。「ご参加いただきありがとうございました」「ますますのご発展を祈念して」など、ビジネス向けフレーズを織り交ぜると安心です。
打ち上げの締めではお店の閉店時間を意識して、手短にまとめる配慮も求められます。スタッフへの感謝を一言添えると会場側の印象もよくなり、次回以降の利用にも好影響を与えると考えられます。
締めの挨拶のスピーチを成功させるポイントまとめ
ここまで、締めの挨拶のスピーチについて、基本構成から場面別の例文までを整理してきました。「型を押さえて短くまとめる」「忌み言葉を避ける」「手締めまで一連の流れで進める」の三点を意識すれば、どの場面でも失敗を避けられます。
場面別の例文を見比べると、共通しているのは「自己紹介→感謝→振り返り→締めの言葉→手締め」の構成です。シーンによって長さや形式を調整しつつ、骨格は変えずに応用するのが上達への近道と言えます。
練習の段階では、スマートフォンの録音機能を使って自分の声を聞き直すのも効果的です。早口になっていないか、語尾が消えていないかを客観的に確認できるため、本番までに改善できる余地が見えてきます。
声の大きさや視線、話すスピードも仕上がりを左右します。当日の会場の広さを確認し、参加者全体に視線を行き渡らせる意識を持つだけで、説得力が一段上がるでしょう。
当日になってからの準備では間に合わない場合もあります。指名される可能性があるとわかった時点で簡単なメモを作り、トイレや控え室で2〜3回口に出して練習しておくと、本番での緊張を大きく和らげられます。
細かな表現は、社外向けに整理された Indeed Japanの締めの挨拶ガイド や、宴会の進行ノウハウを解説した サンシャインクルーズ・クルーズの懇親会記事、進行マナー全般を扱う ハンターガイダーの宴会マナー解説 も参考になります。本記事の例文を骨格にしながら、ご自身の会の雰囲気に合わせて整えてみてください。