英語のビジネスメールで誤字や数値の誤りに気づき、相手に訂正を伝えなければならない場面は、海外との業務で珍しくありません。誤記の訂正を英語でどう伝えるかは、「Correction」「Please disregard」「erratum」などのキーフレーズで決まります。

とはいえ、日本語の感覚で「I’m sorry」を連発すると、かえって信頼を損ねることもあります。英語のビジネス文化では、訂正の事実と正しい情報を端的に示すことが重視される場面が多いと言えるでしょう。

本記事では、誤記の訂正を英語で伝える基本フレーズと、メール・報告書・対顧客といった場面別の例文を整理しました。実務にそのまま転用できる言い回しを中心に、表記の使い分けや注意点までを順に解説します。

この記事で分かること

  • 「誤記」「訂正」を英語で表現する基本フレーズ
  • 件名と本文で訂正を伝える英語の書き方
  • typo・correction・erratum など類語の使い分け
  • 誤記の訂正を英語で伝える場面別の例文と注意点

誤記の訂正を英語で伝える基本フレーズ

誤記 訂正 英語 キーフレーズ4選

英語で誤記の訂正を伝える場面では、まず定番のキーワードと表現の型を押さえることが先決です。ここでは「Correction」を中心とした件名の書き方、本文での切り出し方、前のメールを撤回する言い回し、そしてtypoやerratumなど類語の使い分けまでを順に整理します。英語の訂正フレーズはパターン化されているため、いくつかの定番を覚えるだけで実務に対応できると言えるでしょう。

「誤記」「訂正」を英語で何と表現するか

誤記の訂正を英語で言うと、最も汎用的なのが「correction」です。名詞の「correction」は「訂正」、動詞の「correct」は「訂正する・正しくする」を意味し、報告書の正誤表でも「Correction」の見出しが広く使われています。

誤記そのものを指したい場合は「error」「mistake」「typo」が候補に挙がります。「error」は誤りの一般語で、計算ミスから事実誤認まで幅広く対応します。「mistake」はうっかりミス全般、「typo」はタイプミスや誤字脱字を限定的に指す場面で用いられます。

訂正の意図を端的に表す動詞では「revise」「amend」「rectify」も実務でよく登場します。「revise」は内容を見直して改訂するニュアンス、「amend」は契約書などの正式な改訂、「rectify」は誤りを正しく直すという改まった表現と言えるでしょう。

「正」「誤」のラベルで誤記の前後を示す場面では、英語メールでも「Correct」「Incorrect」の対比がそのまま使われます。「Incorrect: 100 units / Correct: 1,000 units」のように箇条書きで示すと、視覚的にも訂正点が伝わりやすくなります。

日本語 英語表現 主な用途
訂正(名詞) correction 件名・正誤表の見出し
誤り全般 error / mistake 本文での説明
タイプミス typo 軽微な誤字脱字
改訂版 revised version 差し替え資料の添え書き

件名で「Correction」を使う書き方

英語メールで誤記の訂正を伝える場合、件名に「Correction:」または「[Correction]」を冒頭に付けるのが定番のルールです。元の件名をそのまま残すことで、受信者は前のメールとの関係を一目で把握できます。

たとえば前のメールの件名が「Q2 Sales Report」であれば、訂正版の件名は「Correction: Q2 Sales Report」となります。同じスレッドで返信する形であれば「Re: Q2 Sales Report – Correction」のように後ろに付ける書き方も自然と言えるでしょう。

件名で使われる類似表現には「Revised」「Updated」「Amended」もあります。「Revised version of Q2 Sales Report」は、元の内容を見直して改訂したニュアンスを伝えたいときに有効です。「Updated」は内容を新しくしたという穏やかな印象で、軽微な誤記訂正にも違和感なく使えます。

件名の付け方は、社内向けか社外向けかによっても変わります。社内であれば「Correction:」だけで十分ですが、社外向けや顧客対応では「Important Correction Regarding Yesterday’s Email」のように、訂正の重要度を明示する書き方も検討に値します。

例文(件名):Correction: Invoice No.2026-0511 — Total Amount Updated

本文で誤りを訂正する定番表現

英語メール本文の書き出しは、「I would like to correct an error in my previous email.」のような直接的な一文が定番です。「前回のメールに誤りがありましたので訂正します」というニュアンスを、簡潔かつ丁寧に伝えられます。

続く文では、誤りの内容と正しい情報を順に示します。「In my previous email, the figure should be 1,500, not 150.」のように、「should be A, not B」の構文を使うと、訂正前後の関係が明快に伝わります。

もう少し丁寧な書き出しが必要な場合は「I apologize for the confusion in my previous email.」と謝罪を添える書き方も有効です。ただし、英語のビジネス文化では謝罪を重ねすぎず、訂正後の情報を主役にする構成が好まれる傾向と言えます。

締めの一文は「Please refer to the corrected information below.」「The correction is as follows.」「Please use the revised figures going forward.」など、訂正後の情報をどう扱ってほしいかを明示するのが望ましいでしょう。

例文(本文):I would like to correct an error in my previous email. The meeting time should be 3:00 PM, not 2:00 PM. I apologize for any confusion this may have caused.

「Please disregard」を使った前メール撤回

誤記が広範囲に及び、メール全体を撤回したい場合は「Please disregard my previous email.」が定番表現です。「前のメールは無視してください」という直接的な依頼の形を取りますが、ビジネス英語として違和感はないとされています。

同様の意味で「Please ignore my previous email.」「Please disregard the email I sent earlier.」も使われます。「disregard」は「ignore」よりやや丁寧な印象を与えるため、社外宛では「disregard」が選ばれる場面が多いと言えるでしょう。

使う際は、撤回の理由と次に取ってほしい行動をセットで伝えるのが鉄則です。「Please disregard my previous email as it contained incorrect figures. I will send you the corrected version shortly.」のように、後続のアクションを明示すれば相手の混乱を抑えられます。

もう少し穏やかな撤回を伝えたい場合は「Please refer to this email instead of the previous one.」も実務的です。撤回そのものを強調するのではなく、「こちらのメールを参照してください」と前向きに誘導する書き方になります。

例文(本文):Please disregard my previous email, as the attached file contained an outdated version. The correct version is attached to this email.

typo・correction・erratum の使い分け

誤記 訂正 英語 typo correction erratum の使い分け

英語で誤記を表す語は複数あり、文書の種類によって使い分けが求められます。日常メールの軽微な誤字なら「typo」、公式な訂正なら「correction」、学術論文や出版物の正誤表なら「erratum」が候補と言えるでしょう。

「typo」は「typographical error(タイポグラフィカルエラー)」の略で、キーボードの打ち間違いに代表される単純な誤字脱字を指します。社内メールで気軽に使える反面、契約書や公式報告書の訂正では軽すぎる印象を与えるため避けるのが望ましいとされています。

「correction」は最も汎用的で、ビジネス文書から公的書類まで幅広く対応できる中立語です。動詞の「correct」と組み合わせて「Please find the corrected document attached.」のように使うと、訂正版の差し替えも自然に伝えられます。

「erratum(複数形:errata)」「corrigendum(複数形:corrigenda)」は、学術論文や書籍などの正式な正誤表で用いられる改まった語です。一般のビジネスメールでは使われないため、出版物や公式刊行物の訂正以外で使うとやや堅苦しい印象を与えてしまいます。

メモとして、社内のカジュアルなやりとりでは「typo」、社外のビジネスでは「correction」、出版物では「erratum」と整理しておくと、語感のずれを避けられます。

場面別の誤記訂正の英語例文

誤記 訂正 英語 NG表現とOK表現の対比

ここからは、誤記の訂正を英語で伝える例文を場面別に整理します。単純な誤字、数字や金額の誤り、添付ファイルや報告書の誤り、お客様への謝罪を伴うケースなど、英語ビジネスで頻出する状況を順に確認していきましょう。同じ訂正でも、誤記の重さに応じて言い回しを切り替えるのがポイントです。

単純な誤字を訂正する英語メール例文

軽微な誤字の訂正であれば、短く要点を絞ったメールが好まれます。長い前置きや過剰な謝罪は省き、誤りと正しい情報を並べて示すだけで十分とされる場面が多いです。

件名は「Correction: Project Kickoff Date」のようにシンプルに記載し、本文の冒頭で「Please note a small correction to my previous email.」と切り出します。続けて「The kickoff date should be May 18, not May 8.」と訂正前後を提示するのが定石と言えるでしょう。

締めの一文では「Apologies for the typo and thank you for your understanding.」のように、軽い謝罪と感謝を添えるのが英語ビジネスの定番です。日本語の感覚で「Sorry」を連発する必要はなく、「typo」と認めて短く区切る方が自然と考えられます。

例文(社内メール):Please note a small correction to my previous email. The kickoff date should be May 18, not May 8. Apologies for the typo.

数字や金額の誤記を訂正する英語例文

数字や金額の誤記は、桁違いや単位違いに発展しやすいため、訂正メールでも明確な書き方が求められます。英語では「should be A, not B」「the correct figure is A」の構文が最も明確で、誤解の余地を残しません。

たとえば請求金額に誤りがあった場合は、「Correction: Invoice No.2026-0511 – The total amount should be USD 12,500, not USD 1,250. Please refer to the revised invoice attached.」のように、件名から訂正であることを示し、本文で正しい金額と差し替え書類の存在を伝えます。

通貨や単位の誤りも数字と同様の構文で対応できます。「The shipping fee should be in JPY, not USD.」「The quantity should be 1,000 units, not 100 units.」など、通貨記号や単位を明示することで、相手が再確認する手間を最小化できるでしょう。

金額の訂正では、書類の差し替えが必要になるケースが大半です。請求書や見積書を再発行する場合は「Please discard the previous invoice and use the attached corrected version.」のように、旧書類の扱い方も併せて伝えるのが安全と言えます。

例文(取引先メール):I apologize for the error in my previous email. The total amount should be USD 12,500, not USD 1,250. Please find the corrected invoice attached.

報告書や添付ファイルの誤記訂正の英語例文

報告書や添付ファイルの誤記は、差し替え版の提示が中心になります。本文では誤りの場所を簡潔に示し、正しい資料を改めて添付する流れが基本と言えるでしょう。

本文の書き出しは「I would like to share an updated version of the Q2 report. The figure on page 5 has been corrected.」のように、改訂版である旨と訂正箇所を明示します。誤りの背景を細かく説明するよりも、改訂版を主役に据える構成が読み手にやさしい書き方です。

添付の誤りについては「I noticed that I attached the wrong file in my previous email. Please disregard the previous attachment and refer to the correct one attached here.」のような表現が定番です。「wrong file」「previous attachment」「correct one」を順に示すと、訂正の流れが明快になります。

長文の報告書では、訂正箇所のページ番号や項目番号を添えると親切です。「The correction is on page 5, Table 3.」「Section 4.2 has been revised to reflect the latest data.」のような書き方をすると、相手が確認すべき箇所を瞬時に特定できます。

例文(社外向け):Please find the corrected Q2 report attached. The figure on page 5 has been updated to reflect the accurate sales data. I appreciate your understanding.

お客様への誤記訂正と謝罪の英語例文

お客様への誤記の訂正は、謝罪と訂正の両方を丁寧に伝える必要があります。社内や取引先向けのやり取りより一段丁寧な表現を使い、再発防止の意志まで示すと信頼回復につながりやすいでしょう。

書き出しは「I sincerely apologize for the error in my previous email.」のように、誠実な謝罪を冒頭に置きます。「sincerely」「genuinely」「deeply」などの副詞を添えると、お詫びの度合いが伝わりやすくなります。

続けて誤りの内容と正しい情報、影響の範囲を簡潔に伝えます。「The delivery date stated in my previous email was incorrect. The correct delivery date is May 25, not May 15. I understand this may have caused inconvenience to your schedule.」といった構成が一例です。

締めの一文では、再発防止策と感謝を盛り込みます。「We have implemented additional checks to prevent similar errors in the future. Thank you for your understanding and patience.」のように、組織として対応していることを示すと、相手の不安を和らげる効果が期待できるでしょう。

例文(顧客向け):I sincerely apologize for the error in my previous email. The correct delivery date is May 25, not May 15. We have taken steps to prevent similar mistakes. Thank you for your understanding.

誤記の訂正を英語で伝えるときの注意点

誤記 訂正 英語 最終チェック5項目

誤記の訂正を英語で伝える場面の最後に、共通して押さえておきたい注意点をまとめます。表現の選び方を一歩工夫するだけで、相手からの信頼や印象が大きく変わると言えるでしょう。

第一に、訂正メールの送信タイミングは「気づいた直後」が原則です。誤記を放置する時間が長いほど、相手が誤情報を元に動いてしまうリスクが高まります。英語でも日本語でも、訂正は早ければ早いほど信頼を保ちやすいと考えられます。

第二に、訂正メールは1通にまとめて送るのが望ましいとされています。誤りごとに別メールを送ると、受信側で訂正情報の整理が難しくなります。複数の誤記がある場合は箇条書きを使い、1通の中で完結させるのが実務的です。

第三に、英語のビジネス文化では「I’m sorry」を連発しすぎないことがポイントです。冒頭と末尾で1〜2回触れる程度に留め、訂正後の正しい情報や次のアクションを本文の主役に据える構成が読み手にとって分かりやすいでしょう。

関連する書類マナーや訂正の言葉遣いは、日本語側の整理も併せて押さえておくと、社内英訳の精度が高まります。訂正の読み方と意味挨拶するの英語表現cc入れ忘れのお詫びメールを順に確認すると、誤記訂正のメール周辺で押さえるべきマナーが体系的に整理できます。

権威性のある一次情報を確認したい場合は、英語ビジネスメールでの撤回フレーズを整理したIndeedによる「Please disregard」解説、英文謝罪の代表例文をまとめたベルリッツの英文謝罪メール12例、学術論文での訂正通知の形式を整理したAPA Styleのcorrection notices解説などが役立ちます。

誤記の訂正を英語で伝える力は、ひとつひとつの語感とパターンを積み上げることで身についていきます。実際のメールで使う前に、定番フレーズを声に出して確認しておくと、いざというときに迷わず書ける土台ができあがると言えるでしょう。