学級新聞や文化祭のクラス新聞、そして卒業文集。最後のすみっこに置かれる「編集後記」は、いざ自分が書く番になると、何を書けばいいのか手が止まってしまう場所です。決まった型が見えにくく、短いのに妙にむずかしく感じます。

先に結論をお伝えします。中学生の編集後記は、「あらまし」「感想」「展望」の3つを短くつなげるだけで形になります。難しい言葉はいりません。制作で気づいたことや、こぼれ話を自分の言葉で書けば十分に読ませる後記になります。

この記事では、編集後記の意味と基本の書き方から、学級新聞・修学旅行・文化祭・卒業文集といった場面別の例文まで、中学生がそのまま参考にできる形でまとめました。やってはいけないNGな書き方とその直し方もあわせて紹介します。

  • 編集後記の意味と、中学生が押さえておきたい3つの構成要素
  • 学級新聞・修学旅行・文化祭・卒業文集など場面別の編集後記の例文
  • 短い一言や、少し面白い編集後記に仕上げるためのコツ
  • やってはいけないNGな書き方と、その具体的な直し方

編集後記とは?中学生向けの書き方の基本

まずは編集後記がどういうものかと、書くときの土台になる考え方から整理します。編集後記は長さよりも、読んだ人が書き手の人柄や苦労を感じられるかが大切です。基本の型をつかめば、そこに自分の言葉をのせるだけで書けるようになります。

編集後記の3つの構成要素を示した図

編集後記の意味と読み方をおさえる

編集後記は「へんしゅうこうき」と読みます。意味は、その新聞や文集を作った編集者が書く「あとがき」のことです。本編とは少しはなれた最後のページや、すみの囲みに置かれ、制作の裏話や感想を編集者の目線でつづります。

学級新聞や卒業文集でいえば、新聞係や文集委員として制作に関わった生徒が書く部分にあたります。会社の広報誌や社内報でも同じように置かれていて、その読み物の締めくくりを担う、いわば作り手からの最後のあいさつです。編集後記という言葉のくわしい意味や成り立ちはTRANS.Bizの編集後記の意味と書き方の解説にも整理されています。

大事なのは、編集後記が記事そのものとは役割がちがう点です。記事が事実やできごとを伝える場所なら、編集後記は作り手の気持ちや舞台裏を見せる場所です。だからこそ、うまい文章を書こうと気負う必要はありません。取材で感じたことや、作っていて楽しかったこと、少し失敗したことを、素直に書けばそれで役目を果たします。読者はその一言から、新聞を作った人の顔を思い浮かべ、親しみを感じてくれます。

ふだんは記事の書き手として名前が表に出ない中学生でも、編集後記だけは自分の言葉でまっすぐ語れる特別な場所です。だからこそ、じょうずに見せようと気負うより、その号を作って心が動いた瞬間を書くのがいちばん似合います。読み手も、できあがった新聞のうしろで手を動かした人の存在を、この短い後記からそっと感じ取ってくれます。名前や担当を一言そえておくと、だれが書いたのかが伝わり、より親しみのある後記になります。

中学生が押さえる3つの構成要素

編集後記を書くときは、次の3つの要素を順に並べると迷いません。「あらまし」「感想」「展望」です。この3つを短い文でつないでいくだけで、まとまりのある後記になります。順番に見ていきます。

1つ目のあらましは、今回の新聞や文集にどんな内容をのせたのかを、ひとことでまとめる部分です。「二学期の行事をまとめました」「修学旅行の三日間を特集しました」のように、全体像を先に示します。2つ目の感想は、取材や制作を通して気づいたこと、うれしかったこと、こぼれ話や小さな失敗談などです。ここが後記のいちばんの読みどころになります。

3つ目の展望は、次にやってみたいことや、読んでくれた人へのお礼です。「次号では係活動の裏側も紹介します」「一学期もありがとうございました」といった前向きな一言で締めると、読後の印象がよくなります。あらましで入り、感想でふくらませ、展望で明るく閉じる。この流れを覚えておけば、どんな場面の編集後記にも応用できます。中学生向けの新聞の後記の考え方はカクシルの中学生向け編集後記の書き方でも、感想中心の例と失敗談の例に分けて紹介されています。

3つの要素は、どれも同じ長さで書く必要はありません。感想を厚めにして、あらましと展望はそれぞれ一文ずつにするなど、主役をはっきりさせると読みやすくなります。迷ったら、感想を後記の中心にすえると決めておくと、書き出しで手が止まりにくくなります。

3つの順番も、絶対のきまりではありません。先に強い感想から入って、あとからあらましを補う書き方でも問題ありません。大切なのは、読んだ人が「何の新聞についての後記か」と「書き手が何を感じたか」を無理なく受け取れることです。型はあくまで組み立ての助けとして使い、最後は自分の言葉で自然につながっているかを読み返して確かめましょう。

編集後記の文は「です・ます」のていねいな調子でそろえると、読み手にきちんとした印象を与えられます。友だちに話すような軽い口調で書きたくなっても、新聞や文集は多くの人の目にふれるものなので、語尾はていねいにそろえておくと安心です。とはいえ、かたくなりすぎると人柄が消えてしまうので、ていねいさの中に自分らしい言葉を少し残すくらいが、ちょうどよいバランスになります。

編集後記は何文字で書くのがちょうどいい

編集後記の長さは、媒体によって少し変わります。会社の広報誌や社内報では200字から400字ほどが通例ですが、中学生の学級新聞や文集の後記なら、もっと短くて構いません。目安としては100字前後、長くても150字ほどにおさめると、すっきりと読めます。

短くまとめるべき理由は、編集後記があくまで締めのあいさつだからです。本編の記事より後記が長くなってしまうと、主役と脇役が入れかわったようなちぐはぐな印象になります。伝えたいことを一つか二つにしぼり、それを短い文で言い切るのがコツです。

媒体 文字数の目安
学級新聞・クラス新聞 100字前後(3〜4文)
修学旅行・行事の新聞 100〜150字
卒業文集の編集後記 150〜200字

もし書きたいことがあふれて長くなってしまったら、いちばん心に残ったことだけを残し、あとは思い切って削ります。短くしても伝わるように、要素をしぼるのが編集後記の書き方の基本です。文字数はあくまで目安なので、この範囲に近づけるつもりで書けば十分です。反対に、無理に文字を増やそうとして同じことを言いかえるのは、かえって読みにくくなるので避けます。

字数を数えながら書くのが苦手なら、原稿用紙のマス目や、スマホのメモ帳にある文字カウントの機能を目安に使うと便利です。書き終えたあとに一度声に出して読み返し、なくても意味が通る言葉を削っていくと、自然と引きしまった後記になります。長さそのものを気にしすぎるより、最後まで飽きずに読めるかどうかを物差しにしてください。短くても、いちばん伝えたいことがはっきり残っていれば、その後記は十分に役目を果たしています。

逆に、短くまとめる自信がないときは、まず思いつくままに書いてみて、そこから半分に削るつもりで見直すのがおすすめです。最初から短く書こうとすると、かえって言葉に詰まってしまいます。いったん長めに書き出し、あとから本当に必要な一文だけを残していくと、無理なく引きしまった後記に近づけます。削る作業こそが、後記づくりのいちばんの腕の見せどころです。

書き出しは季節の挨拶や身近な話題から

編集後記でいちばん手が止まるのが、最初の一文です。ここは、季節の話題や身近なできごとから入ると、自然に書き始められます。「校庭のさくらが満開になりました」「朝晩がすっかり冷えこむようになりました」といった一文は、季節感が出て読み手をぐっと引きこみます。

編集後記の書き出し4パターンの一覧

季節のほかにも、最近あった行事や、ちょっとした発見から入る手もあります。「体育祭が無事に終わりました」のように行事にふれたり、「今号から新聞係になりました」と担当のあいさつから始めたりする形です。書き出しのパターンをいくつか知っておくと、毎号ちがう入り方ができて、読者にも新鮮に映ります。書き出しの具体的なコツはほんらぼの編集後記の書き出し方の解説もくわしく参考になります。

ありきたりな入り方をさけるコツは、あいさつに自分だけの小さなエピソードを一つ添えることです。ただ「暑くなりました」と書くより、「暑くて、取材の帰りにアイスを買ってしまいました」と続けるだけで、ぐっと人柄がにじみます。書き出しは、うまい言葉より自分らしい一言を選ぶのが、読まれる編集後記への近道です。最初の一文さえ決まれば、あとの文章は不思議とすらすら続いていきます。

それでも一文目が出てこないときは、いきなり書き出しから考えず、まず伝えたい感想を先に書いてしまうのも手です。感想が決まると、それに合う入り口が自然と見えてきます。たとえば「準備が大変だった」という感想が先にあれば、「文化祭の準備がようやく終わりました」という書き出しが後からついてきます。順番にこだわらず、書きやすいところから手をつけるのが、締め切りに追われる新聞づくりでは現実的なやり方です。

感想中心の型と失敗談を入れる型

編集後記の中心になる感想の部分は、大きく2つの型に分けられます。感想をまじめにまとめる型と、失敗談やこぼれ話を入れる型です。どちらを選ぶかで、後記の雰囲気が変わります。

感想中心の型は、取材や制作で学んだこと、気づいたことをすなおにまとめる書き方です。「表からは見えない努力を知りました」のように書くと、まじめで優等生的な、きちんとした印象に仕上がります。行事のまとめや、あらたまった文集の後記に向いています。

もう一つの失敗談を入れる型は、制作の途中でおきた小さな失敗や、うまくいかなかったことを正直に書く方法です。「インタビューで緊張して質問を一つ飛ばしてしまいました」のような一文は、読み手をくすっとさせ、親しみやすい後記になります。まじめにまとめたいなら感想中心、やわらかく見せたいなら失敗談と、書きたい雰囲気に合わせて選びましょう。慣れてきたら、両方を少しずつ混ぜてみるのもおすすめです。

たとえば同じ合唱コンクールの取材でも、感想中心の型なら「みんなの真剣な表情がいちばん心に残りました」とまとめ、失敗談の型なら「本番で音を外して少し笑われましたが、それも大切な思い出です」と書きます。取り上げるできごとは同じでも、どこを切り取るかで後記の雰囲気はがらりと変わります。その号でいちばん見せたい表情を思いうかべ、まじめに寄せるかやわらかく寄せるかを決めると、型選びで迷わなくなります。

どちらの型を選ぶ場合でも、感想は具体的に書くほど伝わります。「楽しかった」「大変だった」だけで終わらせず、何がどう楽しかったのか、どこが大変だったのかを一つだけ足してみてください。そのひと手間で、ありふれた感想が、その号ならではの後記に変わります。

難しい言葉を避けて自分の言葉で書く

編集後記を書くとき、つい大人びた表現や難しい漢字を使いたくなることがあります。けれども、中学生の新聞や文集の後記では、背伸びした言葉はかえって読みにくくなります。ふだん自分が話すときの、やさしい言葉で書くのがいちばんです。

理由は、編集後記が書き手の人柄を伝える場所だからです。借りものの立派な言葉を並べると、文章から書いた人の顔が消えてしまいます。反対に、素直な言葉で書かれた後記は、読者に「この人が作ったんだ」と伝わり、あたたかい印象を残します。学校で書く文章を自分の言葉でまとめるコツは高校入試の作文600字ってどう書く?合格レベルの例文と構成のコツを調査!もヒントになります。

もし難しく書きたくなったら、一度「友だちに話すならどう言うかな」と考えてみてください。頭に浮かんだ話し言葉を、ていねいな書き言葉に直すだけで、ちょうどよい編集後記になります。かっこよく見せることより、自分の気持ちがまっすぐ伝わることを大事にしましょう。それが、読み手の心にいちばん残る書き方です。

もう一つ気をつけたいのが、大人が書いた文例をそのまま写してしまうことです。手本として読むのは役立ちますが、言葉づかいまで丸写しにすると、自分の後記なのに他人の声になってしまいます。参考にするのは組み立て方だけにして、中身は自分が見たこと感じたことに置きかえましょう。借りるのは型、のせるのは自分の体験、と分けて考えると、手本をまねしても自分らしい後記に仕上がります。

【中学生向け】場面別・編集後記の例文集

ここからは、実際の場面ごとに使える編集後記の例文を紹介します。どれも「あらまし・感想・展望」の3要素でできているので、言葉を自分の状況に置きかえれば、そのまま参考にできます。丸写しではなく、自分の取材や思い出をのせて書きかえてみてください。

場面別に編集後記へ書く中身の一覧

学級新聞の編集後記の例文

学級新聞の編集後記は、その号でまとめた行事や話題にふれ、取材で知ったことを感想として書くのが定番です。クラスのみんなが読むので、身近なできごとを取り上げると喜ばれます。まずは感想を中心にまとめた例です。

今回の学級新聞では、二学期の行事をまとめました。合唱コンクールの練習を取材して、みんなが放課後に残って声を合わせていたことを、はじめて知りました。表からは見えない努力を記事にできてよかったです。次号では、係活動のうらがわも紹介したいと思います。

次は、こぼれ話や小さな失敗談を入れて、やわらかい雰囲気にした例です。同じ行事でも、書き手の体験を入れると後記の表情ががらりと変わります。

取材で先生にインタビューをお願いしたとき、緊張のあまり質問を一つ飛ばしてしまいました。あとで気づいて職員室にかけこんだのは、今ではいい思い出です。読んでくれたみなさん、一学期もありがとうございました。

どちらの例も、あらまし・感想・展望の順に並んでいます。まずは行事のまとめ、次に自分が感じたこと、最後にお礼や次への意気ごみという流れをなぞれば、学級新聞の後記はすぐに書けます。

学級新聞の後記でネタに迷ったら、その号でいちばん取材に時間をかけた記事を思い返してみてください。手間をかけた記事ほど、書き手だけが知っている裏話や苦労が眠っています。その一場面を後記にすくい上げると、読者は本編をより深く味わえます。反対に、どの記事にもふれずに一般的な感想だけで終わると、その号ならではの後記になりません。今回だからこそ書けることを一つ選んでのせるのが、読まれる学級新聞の後記のコツです。

修学旅行・校外学習新聞の編集後記の例文

修学旅行や校外学習の新聞では、実際に見た景色や、班のみんなで動いた思い出を書くと、その場の空気が伝わる後記になります。写真だけでは伝えきれない体験を、言葉で補うイメージです。

今回の新聞では、京都と奈良への修学旅行を特集しました。清水の舞台から見た町並みや、鹿とふれあった二日目は、写真だけでは伝えきれないほどでした。班のみんなで地図を広げて道を探した時間も、今ではいい思い出です。次はこの土地の歴史を、もっと調べてみたいと思います。

この例では、訪れた場所のあらましから入り、印象に残った場面を感想として書き、最後に「もっと調べたい」という展望で締めています。行った場所そのものより、そこで自分が何を感じたかを書くと、読み手の心に残ります。

校外学習の新聞なら、見学した施設や工場で驚いたことを一つ選んで書くとまとまります。あれもこれもと詰めこまず、いちばん心が動いた瞬間にしぼるのが、短い後記を読ませるコツです。班で協力した場面を一言そえると、読んだクラスメイトも当時を思い出して楽しめます。

また、旅先での小さなハプニングを一つ入れると、後記がぐっと生き生きします。道に迷ったこと、名物を食べそこねたこと、班のだれかの意外な一面を知ったことなど、教科書には載っていない体験こそが読みどころです。写真では伝わらないその場の空気を、短い言葉ですくい取るつもりで書くと、読んだ人も一緒に旅をした気分になれます。かしこまった感想でしめくくるより、こうした素の一言のほうが、後記には似合います。

文化祭・体育祭のクラス新聞の例文

文化祭や体育祭のクラス新聞は、盛り上がった場面を切り取りつつ、準備をがんばった人へのお礼を入れると、あたたかい後記になります。本番の熱気と、その裏の努力の両方にふれるのがポイントです。

体育祭号をお届けします。今年の学級対抗リレーは、最後の直線までどのクラスが勝つか分かりませんでした。取材中、転んでもすぐ立ち上がった選手の姿が、いちばん心に残っています。準備を支えてくれた係のみんなにも、この場を借りてお礼を伝えます。

文化祭号なら、本番よりも準備の過程に光を当てると、読む人が知らなかった話を届けられます。「大道具づくりで何度も塗り直した」といった舞台裏は、当日を見ていた人にも新鮮に映ります。心に残った場面を一つ選び、支えてくれた人へのお礼で結ぶと、行事の後記らしくまとまります。

行事の新聞では、勝ち負けや順位などの結果だけを書くと、参加していない読者には少し物足りなく感じられます。結果よりも、その裏でだれかが見せた表情や、こつこつ続けた準備を一つ拾うと、当日を見ていない人の心にも届く後記になります。

文化祭号なら、当日の盛り上がりに加えて、片づけまで残ってくれた人への感謝を一言そえると、後記がぐっと締まります。行事は本番だけで成り立っているわけではなく、その前後の見えない時間に支えられています。そこに光を当てられるのは、間近で取材した新聞係だからこそです。裏方への目線を忘れずに書くと、読んだクラスメイトも自分の頑張りを思い出してうれしくなります。

卒業文集の編集後記の例文

卒業文集の編集後記は、三年間の思い出への感謝や、この一冊にこめた思いを書くと、締めくくりにふさわしい後記になります。ほかの場面より少し長めの、150字から200字ほどでていねいに書くのがおすすめです。

三年間の思い出をつめこんだ文集が、ようやく完成しました。原稿を集めるのに時間がかかり、何度もみんなにお願いをして回りました。集まった文章を読むうちに、それぞれの三年間が見えてきて、編集をしていて胸が熱くなりました。この一冊が、いつか読み返したときに、あの頃を思い出すきっかけになればうれしいです。

この例は、完成までのあらましから入り、原稿を読んで感じたことを感想にし、未来の読み手へのメッセージで締めています。卒業文集の後記は、読み返す何年も先の自分やクラスメイトに向けて書くと、心のこもった一文になります。感動を呼ぶ文集の書き方は小学生の卒業文集で感動する例文とは?書き方を解説!もあわせて参考になります。

卒業文集の後記では、クラスや学年のみんなへの感謝とあわせて、原稿を寄せてくれた一人ひとりへのねぎらいを一言そえると、より温かい締めくくりになります。集めるのに苦労した分だけ、完成したときの気持ちも大きいはずです。完成までの道のりを短くふり返り、最後は未来へ向けた明るい言葉で結ぶと、何年か先に読み返したときに、当時の教室の空気までよみがえる一文になります。

もし何を書くか迷ったら、三年間でいちばん心に残っている行事や場面を一つだけ思い出してみてください。修学旅行でも、部活動の引退試合でも構いません。その一場面と、文集づくりで感じたことを重ねて書くと、あなたにしか書けない後記になります。全員に向けた大きな言葉よりも、たった一つの具体的な思い出のほうが、かえって多くの人の胸に届きます。

短くて面白い一言の編集後記の例文

スペースがせまいときや、さらりと締めたいときは、一文か二文の短い編集後記でも構いません。短くても、書き手の気持ちや小さな発見が入っていれば、しっかり読ませる後記になります。

編集後記のNGな書き方と直し方の対比

たとえば、お礼と次への意気ごみをまとめた一言や、取材での気づきを添えた一言が書きやすい形です。次のような短文なら、いそがしい制作の合間でも作れます。

一学期、たくさんの協力をありがとうございました。二学期も、みんなが読みたくなる新聞をめざします。

少し面白さを出したいときは、意外な発見をちらりと見せて、続きを本編に預ける書き方が効きます。読者に「本文も読んでみよう」と思わせる仕掛けです。感謝の気持ちを短く伝えるヒントは中学生が卒業式で渡す親への感謝の手紙の例文って?泣ける書き方を調査!も役立ちます。

今月いちばんの発見は、担任の先生の意外な特技でした。くわしくは本文の記事で。次号もお楽しみに。

短い後記こそ、一つの発見や一つのお礼にしぼると印象が強くなります。あれこれ詰めこまず、いちばん伝えたいことを一言で言い切りましょう。

短い後記を書くときほど、言葉を選ぶ時間を大切にしてください。字数が少ないぶん、一語のあたたかさや軽やかさが、そのまま後記全体の印象になります。ありふれた締めのあいさつでも、そこに自分らしい一言が一つ混じるだけで、読んだ人の記憶に残ります。短さは手抜きではなく、いちばん伝えたいことを選び抜いた結果だと考えると、一文の後記にも自信を持って向き合えます。

やってはいけないNGな書き方

最後に、編集後記でやりがちな失敗と、その直し方を確認します。せっかく書いた後記も、いくつかの落とし穴にはまると読みにくくなってしまいます。あてはまっていないか、書いたあとに見直してみてください。

いちばん多いのが、仲間内だけで通じる内輪ネタです。クラスの一部しか知らない話は、読んだほかの人には意味が分からず、閉じた印象を与えてしまいます。書くなら、外の人にも伝わる言葉に直します。次に、後記が本編より長くなってしまう失敗です。200字を超える大作になったら、いちばん残したい一文だけにしぼって短くします。

編集後記を書き終えたら、クラスの外の人が読んでも意味が通じるか、そして本編より目立ちすぎていないかを、いちど確かめてみてください。この二つを見直すだけで、後記はぐっと読みやすくなります。

ほかにも、背伸びした難しい漢字や表現を使う、「大変だった」とだけ書いて暗く終わる、といった失敗があります。難しい言葉は自分の言葉に、暗い締めは前向きな一言に置きかえるのが直し方です。編集後記は最後の言葉なので、読んだ人が明るい気持ちで新聞を閉じられるように締めましょう。

まとめ|中学生の編集後記は例文の型を押さえれば書ける

中学生の編集後記は、「あらまし」「感想」「展望」の3つを短くつなげれば、むずかしく考えなくても書けます。今回の内容をひとことでまとめ、取材や制作で感じたことを書き、次への意気ごみやお礼で明るく締める。この流れが、すべての場面に共通する基本の型です。

学級新聞なら身近な行事、修学旅行なら見た景色と班の思い出、文化祭や体育祭なら心に残った場面とお礼、卒業文集なら三年間への感謝と読み返す人へのメッセージ。場面が変わっても、3要素の型に自分の体験をのせるだけで、その場にふさわしい後記になります。

編集後記は、新聞や文集づくりのいちばん最後にくる、ほんの数行の作業です。けれど、その数行があるかないかで、読み終えたあとの余韻は大きく変わります。作り手の顔が見える一言は、読者にとって新聞や文集をぐっと身近なものにしてくれます。むずかしく構えず、今の自分が感じていることを、そのまま短い言葉にしてみてください。

書き出しは季節や身近な話題から入り、難しい言葉を避けて自分の言葉で書く。内輪ネタや長すぎる後記、暗い締めだけは避ける。この記事で紹介した編集後記の例文と型を手もとに置いておけば、中学生でも迷わず、読んだ人があたたかい気持ちになる後記が書けます。まずは一文、書き始めてみてください。

編集後記の書き方に関するよくある質問(FAQ)

最後に、中学生が編集後記を書くときによく出てくる疑問をまとめました。迷ったら「あらまし・感想・展望」の3要素に立ち返ることを思い出しながら、確認にお使いください。

Q1. 編集後記には何を書けばいいですか?

今回の新聞や文集の内容をひとことでまとめる「あらまし」、取材や制作で気づいたことや失敗談などの「感想」、次にやりたいことや読者へのお礼といった「展望」の3つを書きます。この順に短くつなげれば、まとまりのある編集後記になります。すべてを盛りこもうとせず、いちばん伝えたい感想を一つ選ぶのがコツです。

Q2. 編集後記は何文字くらいがちょうどいいですか?

中学生の学級新聞やクラス新聞なら、100字前後、長くても150字ほどがちょうどよい長さです。卒業文集の編集後記は少していねいに、150字から200字ほどで書くとまとまります。本編の記事より後記が長くなると主役が入れかわった印象になるため、伝えたいことを一つか二つにしぼって短く書きましょう。

Q3. 面白い編集後記にするコツはありますか?

制作中の小さな失敗談やこぼれ話を入れると、読み手がくすっとする親しみやすい後記になります。また、意外な発見をちらりと見せて「くわしくは本文で」と続きを預ける書き方も効果的です。ただし、仲間内だけで通じる内輪ネタは外の人に伝わらないため避け、だれが読んでも分かる話題を選ぶことが大切です。

Q4. 書き出しが思いつかないときはどうすればいいですか?

季節の話題や、最近あった行事から入ると自然に書き始められます。「校庭のさくらが満開になりました」「体育祭が無事に終わりました」のような一文が入りやすい形です。さらに、そこに自分だけの小さなエピソードを一つ添えると、ありきたりにならず人柄がにじみます。最初の一文が決まれば、あとの文章は続けやすくなります。

Q5. 卒業文集の編集後記は学級新聞と何がちがいますか?

学級新聞の後記が身近な行事の感想を短くまとめるのに対して、卒業文集の編集後記は三年間全体への感謝や、この一冊にこめた思いを書きます。読み返すのは何年も先の自分やクラスメイトなので、少していねいに、150字から200字ほどで書くのがおすすめです。未来の読み手に向けたメッセージで締めると、心のこもった後記になります。